監獄法が改正されるまでは累進制度によって処遇を行ってきた。
所内での成績が向上するにしたがって上級に進級させ
段階的に処遇を緩和していくという制度だ。
階級は4段階に分けられており、進級は刑期によって基準となる
期間を定め、期間内の行状によって決められていた。
刑期の3分の1を無事故で務めると
3級に進級し、刑期の3分の2を無事故で務めると2級に進級した。
このような制度では、刑期の長い者は進級が遅く、
刑期の短い者ほど進級が早いという状況であった。
監獄法改正後に導入された制限区分と優遇措置という制度は、
真面目に受刑生活を送っている人に、
より良い待遇を与えることで改善更生に向けた意識を
より強くしてもらうことを目的としていると記載されている。

受刑者は制限区分と優遇措置という両面から処遇されることになった。
制限区分は種によって分類され、優遇措置は類によって分類される。
累進制度の級に相当するものが類となっている。
制限区分の種は1種から4種に分かれており
受刑者の改善更生の意欲、または社会生活に適応する能力が
あるかということを審査して決定する。
考査工場での刑執行開始時の指導を終えると誰もが3種に指定される。
制限区分は受刑生活に即、影響を及ぼすというものではない。
仮釈放の面接がかかると3種から2種に変わる。
変わるとどのような恩恵を受けるのか、実際は何も変わらない。
外部に電話ができるようになると記載されているが、
誰とでも電話して話ができるというものではない。
出所後の仕事の件であるだとか、話ができる相手や内容も決められており、
信書では済まされない理由や緊急を要する場合にしか許可は下りない。
もう一つ緩和されることは自己契約作業ができるようになるというものだ。
己契約作業とは外部の事業者との請負契約によって
物品の製作等を余暇時間に行うことだ。
余暇時間とは点検、食事、作業、就寝といった
特定の起居動作を義務付けられない時間帯のことをいう。
自己契約作業の賃金は驚くほど安いので、誰もこのような作業はしない。
したがって3種が2種に変わったところで受刑者にとっては
何の旨みもないというのが現状だ。
優遇措置の類について類は1類から5類までに分かれており、
受刑者の日頃からの受刑態度を半年間にわたって評価して決定する。
要するに半年間、真面目な受刑態度であれば進級することができるが、
反則行為が多い場合は類が下がることになる。
考査工場での刑執行開始時の指導を終えると誰もが指定外となり半年後に
正式な類が決定する。半年間、進類に影響するような違反がなければ
3類からのスタートとなる。
3類になると月に1回、500円程度の菓子を購入して
食堂で喫食する時間が設けられている、このことを集会という。
情けない話だが普段甘い物など口に入らない
受刑者にとって菓子を食べるということは何よりの楽しみになる。
その他は面会が月に2回から3回になり、
手紙の発信回数が4通から5通になる。
あまり嬉しくない緩和だ。監獄法が変わるまでは入所時は2通しか
出せなかったが改正後は4通に変わった。
2類に進類すると何より楽しみな集会が月に2回になる。
面会は月に5回、手紙は月に7通まで発信することができる。
何かの事故で4類に落ちた場合は半年間、
真面目に務めれば類を復旧し3類に戻すことができる。
3類から2類になるには3類を3年間続けなければ
ならないという決まりがある。
因みに1類はというと神戸刑務所にはまだいないということだ。

受刑者にとって重要なのは優遇措置ということになる。
優遇措置は受刑態度の良し悪しを評価して決定される。
刑務所の各部屋には評価指導項目表が備え付けてある。
