予算、作業

刑務所には毎年、決められた予算があり、3月頃になると無理にでも使う。

残すと次年の予算が削られることになるからだ。体育館にルームランナーを

 

買ったり、エアロバイクを買ったりするが、ルームランナーは危ないので電源が入っていない。

エアロバイクには誰も乗らない。何の役にも立っていない。

 

3月頃になると作業課から何か欲しい物はないかと聞いてくる。

この時に事務机とか椅子をお願いすると新品に変えてくれる。

予算が余っているのなら用度課にまわせと言いたい。

用度課は刑務所の食材の仕入れを行っている。

刑務所では新鮮な野菜の代表であるレタスやトマトを見たことがない。

 

ゴボウやレンコンといった日持ちのするものが多い。

ブロッコリーも出るが古いので花が咲いていたりする、

どこを探せばそんな野菜が売っているのか教えてほしい

 

予算が余っているのなら無駄に使わずに返納したらどうだ。

一体、どこから出たお金だと思っているのかよく考えてもらいたい。

税金を無駄遣いするなと言いたい。

 

 

大阪刑務所の主な作業の種類は以下のとおりだ。

 

木工  (唐木細工製品製作等)

印刷  (チラシ、伝票の印刷等)

洋裁  (作業服などの縫製、剣道防具の製作等)

金属  (施盤等、機械加工、部品組立等)

紙細工  (紙袋はり)

編物袋物 (数珠等の製作等)

雑工   (ハンガー、ピンチの組立て)

自衛作業(営繕、衛生、炊事、洗濯等)

となっている。

 

受刑者の作業区分はA,B,Cと三つに分かれている。

A,危険作業に就業する者、班長や作業補助。

主に炊事、介助、理髪、指導補助、作業用機械若しくは器具を用いる物品の製作。

その他比較的高度な知識及び技能を要する作業をいう。

B,工場就業者、軽作業、A及びC以外の作業をいう。

C,昼夜独居者で居室内で行う作業またはこれに準ずる作業をいう。

上限は次のとおりだ。Aは1等工、Bは3等工、Cは5等工までとなっている。

 

標準昇等期間

見習い工 9 8 7 6 5 4 3 2 1 等工
A作業 1か月 1 2 3 4 5 6 7 8か月 上限 必要月
B作業 1か月 2 2 3 4 5 6 上限 必要月
C作業 3か月 3 5 6 7 上限 必要月

 

工場に就業している者はA作業又は、B作業になる。

1等工になるまでは37ヶ月を要する。3年以上の刑を持ち込まないと1等工にはなれない。

配役されたばかり、見習い工の時給は5円だ。

一月の作業時間は150時間と定められているので、

150×5円×1.1(割増し)=月給825円になる。

 

8等工から7等工になるには2か月を要する、

5等工から4等工になるには5か月を要する

刑務所に3年程務めたとしても出所時に持たされる作業報奨金は

3万円に満たない。

 

1等工で時給39円だ。これに割り増しがつく。

4類だと1割増し、3類だと2割増しになる。

その他、作業成績の割り増しがつく。

 

私の場合は最終的に1等工になった。

3類の2割増しと作業成績の6割増しで計8割増しになった。

 

毎月の作業時間は150時間と定められている。

5年無事故でも月給は1万円に満たない。

 

刑務所にはさまざまな業者が入り、刑務所は労働力を売る。

業者は労働力を買うことで成り立っている。

 

1ヶ月間で何名を使いますという契約を刑務所側と交わす。

このことを人頭契約という。

 

業者が刑務所に支払うのはA作業には時給150円。

B作業には100円というように時給を支払う。

 

娑婆のパートやアルバイトだと時給800円~1200円だから

業者としては安い賃金で労働力を得ることができる。

10人の班だと、150時間×100円(時給)×10人で15万円になる。

 

材量費を引き生産したものが15万円以上で売れれば、利益を出したということだ。

このような仕組みになっている。

 

業者は時間で受刑者を雇っているという感覚になるので納期を決めて急かしてくる。

 

各班長に、班長の仕事とは如何に受刑者に仕事をさせるかということではなく、

如何に受刑者をゆっくりさせてやるか、そのことを考えるようにと言ってきた。

 

同じ受刑者どうしで雇用関係もない人間に仕事をしろと言われればケンカになる。

業者は急がせたらいくらでも早く仕事をすると勘違いをする。

 

刑務所は受刑者に1日40円しか支払わないのに100円も業者に請求する。

 

刑務所を出所してもすぐに就職できる訳でもないのに作業報奨金をもっと増やすべきだ。

僅かばかりのお金を持たされてもどうすることもできない。

今までは着る服もあり、食べる物もあり、寝る所もあった。

 

衣・食・住が揃った環境から放り出すのだから、2,3万円のお金だとすぐに

底をついてしまう。

 

また犯罪に手を染めなければならない。生きて行くにはしょうがない。

矯正施設の役割とは何なのか、受刑中よりも出所してからが本当の問題で、

就労支援や雇用促進に、もっと力を入れろと言いたい。

 


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