刑務所には厳しい規則があり、違反すると懲罰になる。
懲罰とはどのようなものなのか、主に軽壁禁罰をいう。
軽壁禁罰とは食事と用便時、以外は朝から夕方まで、
ずっと3畳一間の狭い部屋で座り続けるという罰で、
勝手に立ち歩くことは許されない。
座り方は安座で座る、一日中となるとこれが結構辛い。
以前は2名で受罰することもあったが、受罰中にケンカになり
死亡事件に発展してからは、2名拘禁はなくなった。
当然ラジオなど視聴できるわけもなく静まりかえった部屋の中で、
いい加減考えることもなくなってくる。
後ろに手を着いたり、足を投げ出したりして座っていると厳しく注意を受け、
受罰中の態度が悪いと懲罰を延長されてしまうことがある。
規則違反の内容によって座る、日数も変わってくる。
一番短い懲罰で一週間、最長では60日となっている
あまりにも受罰者が多いので懲罰房がなくなることがある。
では、どのようなことが刑務所の規則違反になるのか見てみよう。
大阪刑務所受刑者遵守事項
当所に収容され生活するに当たっては規則や職員の指示を守り、
規律および秩序ある行動をとることが求められます。
次に定める遵守事項に違反した場合は反則行為として
『刑事施設及び受刑者の処遇に関する法律』
第105条1項に基づき、同法第106条1項に定める懲罰を科されることもあります。
さらにその違反行為が刑罰法令に触れるときには刑事事件として
送致され刑罰を科されることもあります。

また同法第51条3項の規定に基づき職員指示
(刑事施設の規律及び秩序を維持するために
必要な生活及び行動についての指示)
に違反した場合は、職員の指示に対する違反として
同様に懲罰を科されることがあります。
1、( 逃走 )
逃走し、又は逃走を企ててはならない
2、( 自殺 )
自殺を企ててはならない
3、( 自傷行為等 )
自傷し、若しくは異物を飲み込む等の身体に害を及ぼすおそれのある行為をし、
又はこれらの行為を企ててはならない
4、( 視察妨害 )
視察孔を壊し、若しくは汚損し、許可なく走り又は、
隠れるなどして職員による視察を妨害することを企ててはならない
5、( 不正連絡 )
許可なく、又は許可された方法によらず、
他人(自己以外のすべての者をいう以下同じ)
外部の団体等と連絡し、又は連絡することを企ててはならない
6、( 拒食 )
拒食を続けてはならない
7、( 診察などの拒否 )
健康診断及びその実施上必要な医学的処置を拒否してはならない。
生命に危険が及ぶおそれがあるとき又は、
他人に疾病が感染するおそれがあるときに
実施する診察及び医療上の措置を拒否してはならない
8、( 暴動等 )
集団で騒ぎ暴動を起こし、若しくはこれに加わり又は、
これらの行為を企ててはならない
9、( 火気不正使用等 )
許可なく火気を発し、若しくは使用し、
又はこれらの行為を企ててはならない
10、( 建物等の損壊 )
建物設備等を壊し、又は壊すことを企ててはならない
11、( 設備等の機能妨害等 )
電気、ガス、水道、非常ベル、通路、
その他の施設の設備等の機能を妨害し、
若しくはこれを本来の用途に反して用い、
又はこれらの行為を企ててはならない
12、( 静穏阻害 )
壁や扉をたたくなどして騒音を発し、
放歌し口笛を吹き、又は正当な理由なく
大声を発するなどして静穏な環境を害してはならない
13、( 集団形成 )
他人に対する脅迫、威圧、若しくは要求、
又は職員に対する反抗を目的として
集団を形成し、又は形成することを企ててはならない
14、( 虚偽風説流布 )
虚偽の風説を流布し、又は流布することを企ててはならない
15、( 汚損行為等 )
建物、設備、備品等に落書きをし、
又はこれらを汚損してはならない
16、( 残飯投棄等 )
残飯、ゴミ等を所定の場所以外の場所に投棄し、
又はたんや唾を吐き散らすなど
施設の環境衛生を害する行為をしてはならない
17、( 物品不正製作等 )
許可なく物品(金銭を含む。以下同じ)を製作し加工し、
所持隠匿し、壊し若しくは投棄し又、これらの行為を企ててはならない
18、( 物品不正授受 )
許可なく他人と物品を授受し、又は授受することを企ててはならない
19、( 酒、タバコの製作等 )
酒類、タバコ若しくはこれらと類似のものを製作し所持し、
隠匿し用い、若しくは他人と授受し、又はこれらの行為を企ててはならない
20、( シンナー等の吸飲 )
シンナー又はこれと類似のものを吸飲し、又は吸飲することを企ててはならない
21、( 物品等不正使用 )
使用を許可されている設備若しくは物品の管理を怠り、
又は許可なくこれらを本来の使用目的と異なる用途に用い、
若しくは定められた使用法に反して使用してはならない
22、( 不正洗濯等 )
許可なく衣類等を洗濯し、身体若しくは髪洗い、水を用いて拭身し、
又は水を撒き散らすなどして水を不正に使用してはならない
23、( 暴行等 )
他人に暴行を加え若しくは障害を与え又これらの行為を企ててはならない
24、( ケンカ )
他人とケンカし若しくは口論し、又はこれらの行為を企ててはならない
25、( 脅迫等 )
他人を脅迫し威圧し、騙し若しくは困惑させる言動をなし、
又は他人に対し義務なきことを強要してはならない
26、( 侮辱等 )
他人を中傷し誹謗し、若しくは侮辱し、
又は他人に対して粗暴な言動をしてはならない
27、( 物品渇取等 )
他人の物品をだまし取り、又はだまし取ってはならない
28、( 不正配食等 )
不正に配食又は喫食してはならない
29、( とばく等 )
とばく若しくはとばく類似行為をし、
又はこれらの行為を企ててはいけない
30、( 文身等 )
文身を施し、又は髪、若しくは眉をそり込むなどして
勝手に容ぼうを変えてはならない
31、( 性的行為等 )
他人との間で又は他人に対して性的行為をしてはならない。
他人と寝床を共にしてはならない
32、( わいせつ行為等 )
故意に陰部を露出するなど他人にわいせつな
又は嫌悪の情を起こさせるような行為をしてはならない
33、( 作業拒否等 )
正当な理由なく指定された作業を拒否し、
怠け又は妨害してはならない
34、( 作業安全衛生違反 )
作業安全衛生に関し定められたこと又は
指示されたことに違反して作業し、
その他これらに違反する行為をしてはならない
35、( 作業材量の汚損等 )
作業製品や作業用の原材量、機械、器具等を汚損し、
隠匿し壊し若しくは投棄し、又は故意に不良製品を製作してはならない
36、( 点検等の拒否等 )
職員による人員点検又は身体着衣、居室、
若しくは物品の検査を拒否し又は妨害してはならない
37、( 職務執行妨害 )
職員の職務の執行を暴行、脅迫、その他の方法で妨げてはならない
38、( 虚偽申告 )
職員の職務上の調査、質問等に対して虚偽の申告をしてはならない
39、( 反復要求 )
職員に対し強要にわたるような要求を繰り返し行ってはならない
40、( 反抗 )
職員に対し、抗弁、無視、その他の不当な方法で反抗してはならない
41、( 無断離席等 )
許可なく定められた就寝位置を変更したり、指定された席、
若しくは場所を離れ、又は立ち入りが禁止された場所に
立ち入ってはならない
42、( 不正交談等 )
交談を禁じられている時又は場所において正当な理由なく話をし、
又は話しかけてはならない
43、( 指導の拒否等 )
正当な理由なく、刑執行開始時や釈放前の指導改善指導、
又は教科指導を拒否し又は妨害してはならない
44、( 起居動作時間帯違反 )
故意に定められた起居動作の時間帯に違反する行為をしてはならない
45、( 刑罰法令違反 )
刑罰法令に違反する行為をしてはならない
46、( 唆し行為等 )
他の収容者に対し遵守事項又は特別遵守事項に違反することを
あおり唆し、又は援助してはならない
これまで違反について記載してきたが、
違反をしない受刑者などいない、
B級刑務所は違反だらけだ

18(不正授受)とあるが、懲罰で一番多いのが不正授受だ。
刑務所では受刑者どうしの物品のやり取りを固く禁止ししている。
たとえば食事の際に苦手なものが出たので、隣の人にあげる。
これは不正授受にあたる。一週間の軽壁禁罰が科される。
看守は朝食時に特に目を凝らす。塗り物の不正授受を取り締まるためだ。
塗り物とはパンにつけるジャムやマーガリンをいう。
受刑者は将棋や日曜日の、のど自慢で塗り物を賭ける。
退屈な日々の繰り返しから少しでも刺激を得ようと、受刑者は考える。
看守はジャムやマーガリンを受け取っただけではまだ上げない、
口に入れるまで上げない。口に入れた途端
「ガチャガチャ、誰々と誰々、出てこい取り調べだ」
と言われて、舎房の鍵が開けられる。
これで工場のみなさんや舎房のみんなとお別れをしなければならない。
看守はドアの陰に隠れて、じっと見ているのだ。
不正授受にもルールはある。博打で負けた場合、
朝食の際にジャムやマーガリンを相手に直接渡してはいけない。
残飯入れという容器が設けてあるので一旦その容器にいれる。
もらう側は残飯入れからマーガリンを取る。
このようにすることで、上げられた際には、相手が勝手に
残飯入れから取ったと言えば、懲罰は一人ですむ。
机の下からこっそりと渡すこともできるが、看守は食べカスまでしっかりと
見ているので注意が必要だ。
何故不正授受は厳しく取り締まられるのか、それは受刑者どうしの間に
上下関係ができることを防止している。
29(とばく等)とあるが、看守は受刑者の博打を厳しく取り締る。
ある看守が教えてくれたが、ソフトボール大会やバレーボール大会など
工場対抗で戦う場合は、必ず工場長どうしが食券を賭けているという。
また運動会になると、各工場長が食券を出し合い、争奪戦が行われる。
どのような勝負事でも何か賭けなければ、面白みがない
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